月刊笑いに生アクセス NO.60 2009/4/22
毎日新聞夕刊掲載 ネット版
こぶトーク、ナオユキ
最近、こぶ高菜という野菜にはまっている。少々えぐい味で、おひたし、炒め物でイケました。
名前の由来は、昆布ではなくて、根元にいびつなコブがあるから。
野菜もそうだが、笑いの分野も、紹介するのにどう名付ければいいのか悩む人たちが多くなった。
この傾向に万歳三唱、笑いはこうでなくっちゃ。
演芸場では「漫談」、ライブハウスでは「スタンダップコミック」という名称で紹介されるナオユキは、いわばコブトークを行う人。
ぼやっと聞いていると、面白み(コブ)を聞き逃すから要注意。
もと関西の漫才師ダックスープの片割れと聞いて、ああ、と思い出せたら、かなりの演芸通です。
新規な角度から事象をみつめ、ボケて相方に突っ込ませるというスタイルの漫才だったが、
「ひとりになってボケっぱなしでも、イケルんやな」と。
イケルようになったのは、観客がナオユキ感覚についてこれるように進化したのと、若い頃は単なるアイデアの提示にすぎなかった笑いの種が話芸に昇華され、端的に言えば、聞きやすくなったからだ。
声の高低、強弱、間、リズム、内容などの要素をどう組み立てて、お客の耳に親切に届けるか。
ナオユキが落語家の大御所からかわいがられるのも道理、これらの鍛錬は、落語と同じだから。
ブルースバンドをバックに、音楽の合間に入るブルージーなしゃべりは、音楽と一体感を感じさせて秀逸。
そんな大人コブトークのナオユキを、「R-1ぐらんぷり敗者復活戦」に出場させたことは、噛まずに飲み込めるグミのような甘いお菓子ばかりを提供し続けるテレビお笑い番組史上、快挙だった。
このコブ路線が広がればいいのに。
ここで木村お気に入りのナオユキ語録を。
なんのために生きなきゃいけないの?と聞かれて
「念のために生きてみたら?」
■現代寄席コントにトークに音楽活弁落語講談■
5/2.「ひる土渦」寒空はだか、ナオユキ、キン・シオタニ、坂本頼光、イクイプメン、だるま食堂
5/2夜「ももえ渦」春風亭百栄、ナオユキ
5/3昼「ひる日渦」神田茜、普通の女、上野茂都、すわ親治、ペーソス、
5/3夜「はてな渦」永六輔、普通の女、中村まり子、高山広、モロ師岡、清水宏
問:渦産業03-5856-3200
|