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笑いの12段活用
あちこち原稿
 毎月最終水曜日毎日新聞夕刊掲載

刊笑いに生アクセス NO.81 2011/02/23.水 
毎日新聞夕刊掲載 ネット版

写真:鈴木敏也

ハッチハッチェル、ご陽気に

 不合格だの、リストラだの、いじめだの、八方ふさがりになったら、いやそれほどじゃなくても、ほんの肩こりや無愛想なメールや落とし物でげんなりしたときでも、必ず気が晴れるのがハッチハッチェルのライブ。
自身の作詞作曲の歌と演奏で会場をはずませて一体化させるのはもちろん、合間のしゃべりでとびきり笑わせ、お客とのコール&レスポンスなんて演芸界顔負けの話術、しかもジプシーバイオリン片手に面白おかしく踊るしなやかな体は特筆もので、決めポーズには歌舞伎の様式美すら感じました。
全身全霊サービス精神の固まりが怒濤の勢いで迫り来る。めくるめく人間讃歌。
寄席風に言うなら、古典落語に新作落語に江戸曲独楽に奇術に漫才にマイムにコントに踊りエトセトラがすべてある。
落語国の主人公が、ヨタローならば、ハッチ国の主人公はできそこないで調子っぱずれ、それでもいいじゃないかと人生を肯定、陽気な気分にしてくれる。
バンドの紅一点藤田まゆみがアコーディオンを奏でながらあっけらかんと歌う「ハングリー精神のうた」では「お金持ちでも 背が高くても 高学歴でも ハングリー精神が なければクズ同然」ときっぱり。
曲はと言えば、本人いわく「シャンソンのようでもあり、ジャズのようでもあり、ジプシー音楽のようでもあり。 結局は、熱海の宴会。 熱海です!」
あやしげな顔、帽子に黄色いサングラス、白ワイシャツに茶のベスト、格子のズボンに黒長靴、この珍妙な取り合わせがナイスに決まり、ジャンル不詳の音楽と相まって、あおられるがままに「サイテー」「そりゃあんまりだ」なんて手拍子打ちつつ叫んでいると体はぽかぽか、低体温解消、血流改善。
時事ネタだって飛び出します。
「俺が相撲取だったら絶対に八百長やってるね、大相撲がだめなら中相撲、小相撲でもやれば?みちのく相撲、北海道相撲とかね……ポジティブシンキング過ぎました」とフォローを入れつつ、思いっきりエロな歌詞でオチを効かせた「俺はタバコ」やコント仕立ての「こんなおばあさんだけどいいのかい」など、大人が笑ってストレス発散にゃうってつけ!
■ ハッチハッチェルバンドワンマンライブ■
3月27日「新曲ナイト」渋谷BYG 03-3461-8574

 

 
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