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過去のお笑い漂流記へ
笑いの12段活用
あちこち原稿
 毎月最終水曜日毎日新聞夕刊掲載

刊笑いに生アクセス No.9 2004 12/22

“きわどさもウリ”ダメじゃん小出
 お客参加型お笑いコンテスト形式のライブが盛んです。
 司会者が「漫才、コント、ニューウエーブの三つの部門があります」と次回のオーディション参加者を募っていました。
 ニューウエーブ部門を設けないことには今の笑いが網羅できない証拠です。
 ナイロン100℃「消失」には、演劇の要素に演芸的な間、SF、文学、心理学、ナンセンス、ミステリー、がありました。
 志の輔パルコ公演では合唱団が現代人情話を盛り上げ、SWA(創作話芸協会)公演では、昇太、喬太郎、白鳥、彦いち、山陽という5人の演者が特異キャラを生かしながら「いわゆる」な落語・講談の枠をとっぱらい、時代に添った物語を試行錯誤。その行く末を見届けるべく、まるでデモに参加するかのごとく意気揚々とお客さんが集合。
 客席の夢枕獏さんは5人にあてて新作を書くとまで・・・。
 ダメじゃん小出(=写真)は、地震予知ができなかったお詫び記者会見にのぞむナマズになり、飛行機騒音を基地害と名付け三線弾きつつ愚痴るウチナンチューになり、ファルージャリポートを「世界の車窓から」にだぶらせる。風刺と娯楽とのきわどい線、それはまるで平均台上で揺れる体操選手。そこには微動だにしないオリンピック選手じゃないからこその魅力が。
 一方、手塚治虫作品を原案に、照明、音響、映像、演技を驚くほどのハイレベルで融合させた高山広「てづかみ」は、アートと娯楽の鉄棒演技、大車輪。
 雨降り小僧の呟き声「靴ほしかー」から、話はブッダにまで及び、あるがままの境地、肯定の平安を説くまでに。
 「いわゆる」お笑いではない笑いが巷のライブに出現する時代になりました。
 さらに、今までなら交流のなかった寄席とライブ出演者が一同に会する機会も増えました。
 元旦「浅草お笑い初詣で」では、ローカル岡、だるま食堂、サムライ日本、米粒写経、猫ひろしが同じ浅草・東洋館の舞台を踏むかと思えば、年末の「練りコント集<絹7>」は、若手演劇のヨーロッパ企画、明日図鑑が出る同じ舞台に、松元ヒロが、「ぺこちゃん」こと太田スセリが、フラミンゴが登場。無名の一人コント師ヨージ(モテたい部)が詩情あふるるセピア家族を描ききり、覆面落語家・スターライト昇太がスライドトークを繰り広げます。それでは、よいお年を。
○お笑いバリアフリー○
演劇×演芸、そして養成「練りコント<絹7>」22・23・28・29日、夜8時開演、しもきた空間リバティ(東京・下北沢)。03・4400・5217(絹産業)
寄席×ライブ 元旦恒例「浅草お笑い初詣で」
1月1日、浅草東洋館(元フランス座)(東京・浅草)。
03−3612−0627(墨東キネマ)

 
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