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笑いの12段活用
あちこち原稿
 毎月最終水曜日毎日新聞夕刊掲載

刊笑いに生アクセス NO.44 2007/12/26
毎日新聞夕刊掲載 ネット版

「ワラシャワ」収録リハーサル中、清水宏
オラオラオラー!

年の暮れは「ワラシャワ」で

 時代がすすむにつれて不幸の種類が増えてきたような気がする。
その分、笑いの種類も増えた。
おのが狭量を乗り越え、事態を受け入れ笑い飛ばすのが、まずは不幸と距離を置く一番近道で安価な方法だから。
 流行の「ノスタルジー」は、こんなそれぞれの不幸を味わう人々を一つにまとめるのに非常に有効で、商品になりやすいソフト。
 落語がここんとこ評判なのも、このノスタルジーによるところが大きい。
擬似的大家族主義、伝統に裏打ちされた技術の継承、地域社会で育てられる落語家、というわかりやすくあったかい要素は、テレビドラマにはもってこい。お付き合いするにはちょうどいい婚約者。
が、現実はもっと進んでいる。落語家は、ほのぼの話芸家や民俗芸能継承者としてではなく、たとえばアジテーターであり、ミステリー作家であり、地球の冒険者であり、墨絵画家であり、歌手でもある。
 演劇と演芸の間を行ったり来たりする落語家春風亭昇太がプロデュースする「下北沢演芸祭」12日間は、それをライブで見せてくれるはず。昨年は、会場が狭くて一般人が入りきれなかったので、今年は4倍の広さの会場に場所を移すことにした。
 「六人の会」が大銀座落語祭や東西落語研鑽会で、落語にノスタルジックな思いを寄せる観客の量を増やしたとすれば、昇太代表のSWAは落語の質を変革させたと思う。みなで、現代にジャストミートする話芸作品を作り上げ、共有の財産にしていこうという試み。
 さらに今度は、観客の質を変革させようというわけだ。
 落語通じゃない、けれど、表現に対して貪欲な下北沢ファンが集結すれば、演芸の未来は明るい。
 一方、2007年暮れに、朗報。
今までのお笑い番組とは一線を画したテレビ番組「ワラシャワ」に、一言では説明しづらいノンジャンルな笑いのパフォーマーが出演することになった。
 M-1グランプリに見られるパワー全開の押し芸、「競争」を煽る甲子園的発想ではなく、それぞれの世界を地道に築きあげたオンリーワンな人々が登場。
ひょっとしたら2008年はかなり面白いことになりそうだ。
カメラ用語で言うなら、被写界深度を深くしたパンフォーカスで、さまざまな笑いを体験していくことが、不幸を最小限に食い止めることになりはしまいか。
■笑いのパンフォーカス■
チケット発売08年1月13日
「春風亭昇太プロデュース 下北沢演芸祭」08年2月6〜17日

会場はすべて、本多劇場(下北沢)
6日「国本武春ちゃんとした浪曲の会」、7-10日「春風亭昇太オレまつり」、11日「立川談春独演会」、12.13日「SWAブレンド・ストーリー」彦いち、白鳥、昇太、喬太郎 14日「寒空はだかカラフルロスタイムショーDELUX」15日「林家たい平独演会」、16日「桂雀三郎withまんぷくブラザーズバンド聞き放題2」16日「ポカスカジャン色物の逆襲」17日「林家彦いち 喋り倒し」
問:03-3462-5606下北沢演芸祭実行委員会

07年12月30日  24:20〜放送 NHK「ワラシャワ 笑謝和」
出演:オオタスセリ、清水宏、寒空はだか、ナギプロ・パーティ、山本光洋


 
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