●山田晃士さん

ぱっと見、異様。
だって、濃いメイクにフリルのついたシャツにジャケット、
長いストレートの髪にシルクハットがのってるんだもの。
でかいけどうるさくなく果てしなく伸びる声、
さまざまなリズム、
オリジナルな歌詞、
歌うわ語るわ演奏するわ、
さすが40も過ぎると才に溺れる心配もなく。
陶酔の方かと思ったら、冷静でシニカルでニヒルでユーモアあふれる台詞が飛び出し、
ああ、笑っていいのね、と安心。
コミュニケーションの回路がつながった瞬間でした。
シャンソンも歌うけど、その肩書きで決まりきったイメージを思い浮かべると裏切られる。
これはなにもシャンソンだけに限られた話じゃなくて、今は、落語もそう、芸人もそう。
日々変化する、単語にまつわるイメージ。
新しい視座を得たいこそ、私らはライブに行く。
軽い裏切り、それは新たな自分に出会う旅だ、なんちて。
「シアターガイド」2011年4月号


 
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